美術

松井冬子という日本画家

先日、藝大の博士展(松井冬子は今年修了)があったので、見に行ってきた。実は、彼女の絵を、直で見るのは初めてだったので、そこそこ楽しみにしていた。なぜ、「そこそこ」だったのかと言えば、昨今のネオ・ジャポニズムならなんでも良いといった風潮にう…

オルセー美術館展(東京都美術館)

うーむ、うーむ。期待して見に行ったのだけれど、なんだか感じ入らなかったなあ。すごいゴッホとホイッスラー楽しみにしてたのだけれど。ホイッスラーは「灰色と黒のアレンジメント(母の肖像)」が思ったほどの作品ではなく、がっかり。あまりに幻想を抱き…

ギメ東洋美術館展(太田記念美術館)

浮世絵で有名な太田記念美術館で、北斎の「龍虎図」が展示されている。「龍」と「虎」が対幅だということは、近年はじめてわかったらしい。それを記念しての展示だそうだ。作品は、北斎特有の、重力を強く感じさせるもので、充実していた。ただ、良くも悪く…

宮下誠「20世紀絵画」を読む

なんだとは言っても、「20世紀音楽」は力の入った本だったので、「20世紀絵画」も買ってみた。こちらは、流石に専門分野だけあって、文章が自信に裏付けされている。きっと音楽の方で足りなかったのは、この自信だろう。これは入門書を踏み越えた面白さがあ…

ルソーは夢なんか見ない

世田谷美術館でやっているアンリ・ルソー展が最終日なので、徹夜明けでも見に行ってきた。気持ち悪い。 素朴派には大して興味はないけれど、ルソーは見てみたかった。下手の代名詞みたいに言われるルソーだけど、実際はそんなことはない。どうすれば視線が動…

カタストロフ的な健全さ、サルバトール・ダリ

なぜか2時間しか眠れない。朝の3時頃に必ず目が覚めるし。せっかく早く起きたということで朝一番で美術館に行ってきた。上野へ。 何の作品が来ているかも確認せずに、ダリ回顧展と大エミルタージュ美術館展をハシゴする。ダリ展の方は、いかにもフジテレビが…

ベルギー王立美術館展

上野に画材を買いに行ったついでに、立ち寄ってみた。 先日のプラド美術館展は、充実した内容で何度も見に行ったが、このベルギー王立美術館展は良くなかった。全体的にネームバリユーで誤魔化している様に感じる。特にルーベンスなんかは、プラドで傑作を観…